人を“みかけ”で判断するな


人を見かけで判断してはいけません



よく言われたなぁ。
その通りだと思います。
いや、なにを突然って今日起きた話なんですけど。


電車に乗ってたんですね、席が空いてなくて、止むを得ず優先席に座ってたんです。
しばらくしたら、途中の駅で義足のお兄さんが乗車してきまして。
まぁ、長ズボン履いてるし、見た目で判断できなかったので、歩き方で判断した訳ですが。
(スポーツサポーターをやってて良かったと思いました)
流石にこれは譲らなきゃって思ったんです。もはや使命感。
偽善じゃなくて、ただ素直に義足のしんどさは、車椅子テニス日本代表の眞田卓選手から直々にお話を伺っていたので、自分なりに身をもって感じて勉強した部分があったので知っていました。
だから、席を譲りました。
「お兄さんどうぞ」って。
でもね、となりのおじさんに言われました。
「なんで、私の目の前にいる老人が目に入らないのかね。そこの元気そうな若僧には譲るなんておかしいだろうが。」って。
まぁ、そのおじさんの言う”老人“はランニングの格好しててだいぶ元気そうでしたが。
(見かけで判断しちゃダメですね)

「あ、いや。おじさん走れるくらい元気そうなら大丈夫かなって。逆に譲ったら私は元気だって言われたら困るじゃないですか(笑)」と言いました。
だって、大きな声で「義足」なんて言えないから。
自分が悪者になってでもって感覚です。
「ありがとう。じゃぁ、お言葉に甘えて。」お兄さんは、ちょっぴり申し訳なさそうに座りました。
座った時にはもちろんわかるわけです。
金属のカシャンって音がするし、膝曲げるのにカチャンって音するし。

「よくわかったね。僕が義足なの。」
そのあとお兄さんは“あえて”義足の話をしだしました。
「勉強したので。」
私がそういうと、お兄さんは言いました。
「それでもすごいよ。俺、冬の間は席を譲ってもらったこと一度もないんだよ。長ズボン履いてて見えないでしょ。どれだけ引きずって歩いても気づいてもらえないんだ。」
お兄さんはそう言いました。

長ズボンを履いてて見えない義足

見えない困難に気づけない


私はそれが頭から離れなかった。

人は…

人は見かけで、判断してはいけない


そうか、そういうことだったのか。
はじめて、感覚として宿ったものが、この「人を見かけで判断してはいけない」という感覚。
難しくなんかない。



あ、おじさんは「すまなかったね」と謝ってくれました。

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